【化粧水が効くのは表面の一層のみ?】
ご質問いただきました。
顔用の化粧水について実際に影響するのは
一番表面の一層のみ
といったことをおっしゃる方がいます。
それでもケアはした方がいいですよね?
というご質問いただきました。
ありがとうございます。
この話題につきまして
皮膚の構造を解説しながら
考えてみたいと思います。
皮膚は奥の方から真皮
その上に表皮という
二層構造になってるんですけども
この表皮のところは奥の方から
基底層、有棘層、顆粒層
そして一番上が角質ということで
表面に見えているのは
今角質層が皆さん外に見えている
ということになります。
角質層の厚みは
0.01ミリから0.03ミリと非常に薄く
表皮の一番奥の先程申し上げました
基底層の細胞が分裂して
どんどんどんどん上に押し上げられて
一番外まで来てる訳なんですけれども
残念ながら
死んだ細胞の層ということになります。
化粧水や化粧品は
どんどん染み込む浸透力など
肌への成分浸透をうたった商品がありますけども
染み込むと言っても
平均0.02ミリの角質層に染み込むというだけで
それ以上は残念ながら染み込まないんですね。
なぜかと言いますと
肌にはしっかりとしたバリア機能がありますので
もし染み込むとしたら
化粧品の性能が非常に良いのか
バリア機能が破綻しているのか
どちらかということになってしまいます。
従いまして
コラーゲンやヒアルロン酸なんかをですね
外から塗りましても
わずか平均0.02ミリの角質層に
潤いを届けるというだけということに
なってしまいます。
いやそんなことはないでしょうと
おっしゃる方がおられると思いますので
法律の視点からお話しますと
薬機法にはですね
化粧品において
細胞分裂がほとんど行われていない
表皮の角質層や毛髪部分への
化粧品成分が浸透する表現を行う場合は
浸透する部位が「角質層」や「毛髪」
範囲内であることを併記すること。
浸透して損傷部分が回復(治療的)する等の
化粧品の効能効果の範囲を
逸脱する表現は行わない。
と決められています。
従いまして
効能効果がはっきりしているものは
医薬品に分類される訳ですね。
もちろん逆に副作用もあるということです。
それでまあまあ効くのが
医薬部外品ということになります。
悲しいですが
化粧品と言っている限りは
効き目はうたっちゃいけないですし
それぐらいの効果しかないというか
効果はないと言うか
そういうことになってしまいます。
ご質問の顔用の化粧水についてですが
ここまでのお話を聞いてですね
すっきりするから気持ちいいとか
そういうことでご使用するのは
全然構わないと思います。
お肌のケアで大切なのは
バリア機能を大切にするということですね。
男性がもし一つだけ使うとすれば
化粧水はすぐ乾燥してしまいやすいので
クリームの方がいいのかな
というふうに思います。
私が考える男性女性に共通した
スキンケアについてなんですが
大それたものではなくてですね
皮膚のターンオーバーのサイクルは
28日という風に言われてますので
28日で新しい細胞が上の方まで
上がってくるわけですね。
ということで一か月半から二か月ぐらい
ストレスを避けたり
自律神経のバランスを整えるような生活を
頑張って続けていただくと
ご自分の持っている肌本来の力が
最大限に発揮されるというわけです。
化粧品のみに頼るのではなく
本来の肌が発揮できるような
日々の生活習慣を目指したいものですね。
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